預金口座の解約、相続登記、相続税申告などほとんどの相続手続きでは戸籍の取得が必要になります。今回は手続きに必要な戸籍謄本とその取得方法、費用などについてお話します。
1. 相続手続きに必要な戸籍謄本
・被相続人(亡くなられた方)の出生から死亡までの戸籍謄本
・相続人の現在の戸籍謄本又は戸籍抄本(「抄本」とは、戸籍に記載されている全員ではなく1人分だけを記載したものです。)
2. なぜ戸籍謄本の取得は大変なのか?
一般的に戸籍謄本を取得する機会はあまりないと思います。そのため、被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本はすべて現在の新しい戸籍に記載がされていると思う方も多いと思います。
現在の戸籍制度では、結婚や転籍、法改正により戸籍の移動や作り替えがあった場合、戸籍の内容のすべてを新しい戸籍に記載することはしません。そのため、結婚、転籍、法改正により戸籍の作り替えごとに作成された戸籍が必要となり、過去の履歴から、親族関係を把握することになります。
例えば、結婚し役所に婚姻届けを提出すると、親の戸籍から新しく夫婦の戸籍が作られます。ただ、この新しい戸籍には、父母の情報は記載がされますが、兄弟の情報は記載がされません。このため、結婚前の戸籍と結婚後の戸籍が必要となります。
3. 戸籍謄本の取得の前に調べること!本籍地を確認しましょう!
戸籍を取得するためには、まずは本籍地を確認することが必要です。これがわからないと戸籍を取得することはできません。
本籍地が不明な場合には、亡くなられた方であれば、住民登録している市町村で住民票の除票を取得してください。相続人の方であれば、本籍地記載の住民票を取得することができますのでそちらを取得して確認をしてください。
4. 戸籍の取得方法と料金について
(1) 取得方法
戸籍謄本を取得する際には、以下の4通りの方法があります。
・市役所に直接行く
・郵送
・コンビニ交付(マイナンバーカードが必要です)
・代理人による請求
(2) 料金
戸籍の発行手数料ですが市区町村によって異なりますが、通常は戸籍全部事項証明書450円、除籍全部事項証明書750円、改製原戸籍謄本750円となっております。
三鷹市では、コンビニ交付であれば、戸籍謄本の取得手数料が250円と割引かれております。また、東京都港区など一部の自治体では、戸籍発行手数料が無料となっております。
5. 戸籍証明書の広域交付について!本籍地以外の戸籍の取得が可能になりました!
2024年3月より、本籍地以外の市町村でも戸籍を取得できるようになりました。
たとえば、被相続人の方が出生から結婚までは本籍地が北海道札幌市、結婚後は本籍地が東京都武蔵野市の場合には、出生から結婚までの戸籍は札幌市の市役所で、結婚後の戸籍は武蔵野市役所で取得をしなければいけませんでした。
2024年3月からは、どこの市町村でも取得が可能になりました。そのためこの被相続人の相続人が三鷹市に住んでいる場合、三鷹市役所でこれらの戸籍の取得が可能になりました。
ただこの制度を利用できるのは、本人、配偶者、直系尊属(父・母・祖父母等)、直系卑属(子・孫等)になります。そのため、税理士や司法書士が代理で取得する場合や兄弟姉妹のものを取得するなど上記以外の方が取得する際には、従来どおり本籍地の市町村で戸籍を取得する必要があります。

